在庫管理2

在庫管理2

今回のブログでは前回に引き続き、在庫管理についてのブログとなります。

前回のブログでは在庫管理の大枠について紹介しましたが、今回はより具体的な課題について取り上げてみたいと思います。

課題ケース1

ネスティングの時にどのサイズの在庫があるのか分からないので、とりあえず定尺材でネスティングしている

解決策

これは在庫管理がしっかりと出来ていない場合に発生する問題になります。在庫管理については前回のブログに概要を記載しているので、管理の考え方についてはそちらで確認する事が出来ます。

きちんと在庫管理を行っている場合は、社内にある在庫状況を把握する事が出来るため、このような問題は発生しなくなります。

但しリアルタイムで管理を行っていない場合は、タイミングが悪いと実際の在庫と相違が出てしまう事があります。リアルタイムで在庫を管理するためには、弊社のSimTransやColorOffloadなどを利用する事で解決する事が出来ます。詳細については弊社にお問い合わせ下さい。

課題ケース2

定尺材にネスティングした後に、現場作業者から「XXのサイズの端材があるから、それに入るようにネスティングしなおして欲しい」と言われる事が多く、そのたびに再度ネスティング作業を行うのが二度手間になっている

解決策

このような問題に対しては、2つのアプローチがあります。

1つ目は、現場で使わないように社内ルールを徹底し、システム上で在庫管理を行う方法です。前回のブログで紹介した[CAMソフトで作成したデータ以外にも現場で切断]となっているケース以外の方法で在庫を管理する事になります。そうする事で、使用する材料はシステム側で管理/指示する事になり、現場で材料を管理したり指示したりする事がなくなります。

2つ目は、現場作業者からの指示に対して、臨機応変に素早く対応するアプローチです。SigmaNESTの自動ネストを使えば、僅か数秒の演算時間で高歩留まりを目指す事も可能です。またSigmaNESTの自動ネストには、高歩留まり目的以外にも、切断後の片付けを考慮したネスティングを行ったり、小さい部品をまとめてネストしたりなど実作業性を向上させるようなロジックも多数兼ね備えています。突然の手戻り作業などにも素早く柔軟に対応する事が可能です。SigmaNESTの自動ネスティングについての詳細については弊社にお問い合わせ下さい。

課題ケース3

端材から使っていきたいけど、端材のサイズが分からない

解決策

このような問題に対しては、前回のブログで紹介した在庫管理が出来ていれば解決する事が出来ます。SigmaNESTを利用してNC経路まで作成を行う場合は、端材切断を行った状態での端材の理論値を自動で計算するので、現場で実物の寸法を測定する必要はありません。端材切断を行わない場合でも、スケルトンの状態で端材として管理する事も可能です。

また在庫の材料を使用して作業する際は、複数種類の在庫材料を呼び出しておいて、ネスティング時に端材から優先して使用する事が出来るので、端材があるのに間違って定尺材にネスティングする事もありません。SigmaNESTでの在庫管理方法についての詳細については弊社にお問い合わせ下さい。

課題ケース4

端材は管理しているけど、管理している端材の番号と現物の端材との照合が出来ない

解決策

いくつかの解決策が考えられますが、いずれの場合でも端材の現物に何らかの印をつけておく必要があります。

1つ目は、端材名を端材部分に印字やケガキする方法です。SigmaNESTでは端材切断時に、端材部分に自動で端材名をマーキングする機能を備えています。

2つ目は、ラベル印刷やスマートタグなどを利用する方法です。もしくは手間は増えますが、テープに手書きで端材名を記入して、それを貼り付けて管理する方法もあります。ラベル印刷を行う場合は、SigmaNESTのレポート機能を使って、端材情報をラベルシールに印刷し、それを出来上がった端材に貼り付けて管理する事も出来ます。SigmaNESTでは端材名を、バーコードやQRコードで印刷する事も可能です。

3つ目は、実機でラベルを貼り付ける方法です。ラベルを材料に貼り付ける機能を備えた特殊な切断機を使用する必要があります。実現するにはSigmaNESTから端材情報を出力し、それを機械側で処理してラベルに情報を印刷して、指定した場所にラベルを貼り付ける事の出来る機械が必要になります。

これらの実例についての詳細な情報については弊社にお問い合わせ下さい。

課題ケース5

材料在庫の管理はしているので、そのサイズの材料があるのは分かっているけど、社内のどこに保管されているのか分からない

解決策

このケースについては、在庫を管理するシステムと実作業者の両方からアプローチする必要があります。

在庫管理システムでは通常、在庫ID/材質/板厚/サイズ/在庫数 などの属性情報は持っていますが、保管場所などの情報は持っていない事が多いです。基本的な属性情報に加えて保管場所などを属性情報として持たせられる仕組みが必要になります。SigmaNESTでは材料の属性情報に保管場所や棚番号などを入力しておく事が出来ます。これによりどの場所で材料が保管されているのかを瞬時に判断する事が出来る様になっています。

保管場所の管理については、システムだけではなく実作業者側にも課題が残っています。材料購入時や端材が出来た際に、実際に保管する作業者が、保管場所をシステム側にフィードバックする必要があります。SigmaNESTを利用している場合は、ブラウザ上で動作するSigmaLIFTを利用する事で現場作業者の負担を軽減させる事が出来ます。

材料在庫の保管場所の管理方法についての、より具体的なケーススタディの詳細な情報については弊社にお問い合わせ下さい。

課題ケース6

端材があるのは分かっていて、保管場所も分かっているけど、上に重ねて積み上げているので、下の方にある端材を取り出すのに時間が掛かる。出来れば上の方にある端材から使いたい

解決策

このケースではいくつか考えられる解決法があります。

上記「課題ケース5」において、何番目に積み上げられているのかまで管理されている場合は、CADオペレータが、一番上にある材料からネスティング作業を行う事で問題を解決する事が出来ます。

上記「課題ケース5」において、何番目に積み上げられているのかまで管理されていない場合は、「課題ケース4」の2つ目のラベルやスマートタグを使う事で問題が解決出来る場合があります。端材にラベルを貼る際に、材料からはみ出す状態で貼り付けておけば、上に他の材料が積み上げられても、ラベルを確認する事が出来ます。QAコードなどが印刷されている場合は、材料の側面に貼り付けておく事で、スキャナで情報を確認する事も出来ます。より詳しい情報については弊社にお問い合わせ下さい。

いかがでしょうか。今回のブログでは材料管理のより具体的な課題について取り上げました。

・解決策を読んだけど自社での対処方法のイメージが付かない

・もう少し問題が複雑で、どのように解決すれば良いかアイデアが思い浮かばない

など、自社での問題について実際に解決したいと頭を抱えている場合は、ページ下にある「お問い合わせ・資料請求」ボタンからお問い合わせいただくか、担当営業までご連絡いただければ、より詳細な内容をお伝えする事が出来ます。今回のブログで取り上げた課題以外にも弊社では様々なケースの問題を解決した実績があります。

 

また弊社では在庫管理以外のコンサルティング業務も行っております。

在庫管理に関する話題に限らず、社内で問題となっている事や、何か改善出来る事がないかなど、実際に御社の運用を具体的に確認し、SigmaNESTで解決出来る事がないか と言った事にも取り組んでいます。

御社でお困りの事や改善したい事など、具体的に問題を抱えている場合はもちろん、今自社で何が問題になっているのか分からない場合でも、是非一度お気軽にご相談下さい。

シグマネスト

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Takaaki Takeuchi

幼少期より数学に興味を持ち、大学生の時に学んでいた高度に抽象化された純粋数学の理論が、第3次AIブームの到来により現実世界に花開いた。 理論だけの存在であった数学に、時代がようやく追い付いた今、大学での学びが遺憾なく発揮出来る環境は既に整っているが、学生時代は真面目に勉強していなかったため、いまだにその秘められた能力を開花させる事が出来ず現在に至る。 主な業務は、SigmaNESTのカスタマイズ/ポスト開発や導入教育、サポートなど。 座右の銘「猫の下僕」「猫の召使い」「猫の手を借りたい」