このページでは、跳ね上がり回避機能について説明しています。
この機能を利用することで切断時間を短縮し、加工後に跳ね上がった部品とヘッドの衝突を防ぐことができます。
[自動NC]機能による跳ね上がり部品回避の使用 #
自動NCダイアログからこの機能を利用して経路作成することができます。
自動NCダイアログの画面左のメニューから「高度NC」を選択しチェックボックス「跳ね上り回避」を有効にすると、自動的に跳ね上がりを考慮した経路を作成します。
設定項目に関しては以下に説明させていただきますが、各設定項目をんびゅう力氏その結果殿ゆな経路が作成されるかを画面右下の<Preview>ボタンで確認することができます。
※この機能は、バージョン24以降で利用可能となります。
経路を作成後に跳ね上がり部品回避機能を利用したい場合
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経路作成後に跳ね上がり部品回避機能を利用したい場合は、下図の[F-回避]アイコンをクリックします・
下図の画面で設定を行い<OK>を押すことで跳ね上がり部品回避を考慮した経路に変更されます。
跳ね上がり部品回避機能でできること1:ヘッドを下げたままでの早送り移動
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指定した距離に干渉のリスクがない場合は、早送り移動でヘッドを上げずに動作させることができます。
これにより、早送り移動時の無駄な動きを削減し、加工速度を短縮することができます。
このような経路にしたい場合は、以下のように設定します。
「跳ね上り部品回避」グループボックスで「跳ね上り回避確認」を選択します。
「最大距離」:ここで設定した距離(mm)以下の外周加工間の早送り移動部で、ヘッドを上げずに動作するようにします。
「特徴の最大距離」:ここで設定した距離(mm)以下の内周加工から次の加工部への早送り移動部で、ヘッドを上げずに動作するようにします。
※「選択」グループボックスの「全材料」を選択している場合、すべてのレイアウトにこの設定を反映します。「カレント材料」を選択している場合は、現在開いているレイアウトでのみこの設定を反映します。
※早送り時のヘッドの回避指令を変更する場合は、ポストを対応させる必要があります。
上図では、濃い点線部がヘッドを下げて移動できる早送り部の表示です。
この移動の色をコンフィグで設定できます。上図では、緑色に設定しています。
この時の色は、下図のコンフィグ設定できます。
跳ね上がり部品回避機能でできること2:入射位置の変更
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2つ目の機能は、入射位置の移動です。この機能を利用することでヘッドの動きを最小限に抑えるために加工した輪郭部の上を通らないように入射位置を移動します。この結果ヘッドを下げたまま早送りできる部分を増やします。
このような経路にしたい場合は、以下のように設定します。
「跳ね上り部品回避」グループボックスで「ダイナミック入射移動」か「ダイナミック/固定-入射の移動」を選択します。
※「ダイナミック/固定-入射の移動」を選択した場合は、固定入射についても入射位置を移動する可能性があります。
上記の「跳ね上がり回避確認」と同じように「最大距離」で設定した距離以下の早送り移動部で加工した輪郭部分の上を動作しない場合は、ヘッドを上げずに動作するようになります。
※「内部にのみ適用」と「内形状の入射のみ移動」を有効にすることで外周部の入射は移動されないくなります。
跳ね上がり部品回避機能でできること3:危険領域の回避動作を追加
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3つ目の機能は、すでに加工された輪郭部の上を動作仕様に早送り動作に経由点を追加する機能です。
これによりより確実にヘッドと跳ね上がり部品の衝突を回避することができます。
この設定を利用することで早送り移動部の動作時間は長くなりますが、跳ね上がり部品とヘッドの衝突のリスクを大幅に減らすことができます。
この機能を利用したい場合は、以下の設定を行います。
チェックボックス「危険な周囲を回避」を有効にします。
この設定で早送り移動時にすでに加工した輪郭上を移動する場合にその上を通らないように経由点を追加するようにします。
「直径間隔」の設定で、加工済みの輪郭からどの程度離れた位置を経由するかを設定できます。
※この設定値が大きすぎる場合、内周加工後の早送り動作で経由するポイントを検出できない場合があります。その場合は、部品間隔値以下の値を設定することで経由点を検出できることがあります。