「ピアス」「アプローチ」「火入れ」「立ち上がり」など、各社によって呼び方が異なりますが、SigmaNESTでは「入射」「脱出」という表現で統一します。また両方をまとめて「入脱出」と表現しています。このページでは、入射/脱出に関する設定について説明しています。
部品パラメータでの入射/脱出設定 #
部品パラメータを開き、[入射/脱出]タブを開き、この画面で編集で設定を行います。
部品パラメータの「入射/脱出」タブの画面構成は以下のようになっています:
左側:入脱出の条件設定
右側:入脱出の形状設定
更に形状設定では以下のように区分けされています:
左上:外形輪郭のエッジ入脱出
左下:内形輪郭のエッジ入脱出
右上:外形輪郭の中央入脱出
右下:内形輪郭の中央入脱出
下側:スリット部の入脱出
条件設定パラメータ #


エッジと中央で同じ入脱出設定の場合にチェックを入れます。
チェックを入れると、形状設定の中央に関するパラメータがグレーアウトします。

材料検索
登録されている入脱出の設定を自動で呼び出します。
入脱出の登録は、「入射テーブルへ登録」ボタンを押す事で、機械-材質-板厚毎に保存する事が出来ます。
プロセスによる入射
プロセスによって入脱出形状を変更して登録したい場合は、チェックを入れます。
プロセス ドロップダウンリストからプロセスを選択し、形状設定の登録/変更/確認を行う事が出来ます。
入脱出の登録は、「入射テーブルへ登録」ボタンを押す事で、機械-材質-板厚-プロセス毎に保存する事が出来ます。
BHQルックアップ
真円の直径によって入脱出形状を変更したい場合は、ここにチェックを入れます。(部品パラメータ画面で登録を行う事は出来ません)

形状設定パラメータ #

右下
下右
ギャップサイズ
取り残しの長さを指定します。
マイナスの値を入れるとオーバラップします。
ギャップサイズ:2.0 三角の山が残ります。
ギャップサイズ:-2.0 2mmの重なりになります
入射
ドロップダウンリストから適切な組み合わせを選択して、長さや角度などもパラメータを設定します。
脱出
入射と同じ考え方になります。
入射移動 #
個別に入射位置を移動する方法について説明します。
想定される状況
内形に複数輪郭が存在する場合、輪郭毎に個別に入射位置を設定したい
ネスティング後に、隣の部品との位置関係によって、入射位置を変更したい
概要
部品パラメータでは、「外形」「内形」に対して「エッジ」「中央」という合計4パターンの入脱出を設定する事が出来ますが、内形に複数輪郭が存在するような形状の場合、輪郭毎に個別に入射位置を設定する事が出来ません。その為、ここで輪郭毎に入射位置を設定する方法について説明します。
またネスティング後に、隣の部品との位置関係によっては、同一部品でも入射位置を変えたい場合にも本機能を利用する事が出来ます。
使用するコマンド
部品モードで使用するコマンドは「入射移動」になります。
ネスティングモードで使用するコマンドは「入射移動」になります。
ネスティングNCモードで使用するコマンドは「入射移動」になります。
ネスティングモードとネスティングNCモードの「入射移動」コマンドは、同じ挙動になります。
部品モードの「入射移動」コマンドは、該当部品に対して適用されます。設定後にネスティングを行った場合、ネスティングされる全ての該当部品に対して適用されます。
ネスティングモードの「入射移動」コマンドは、選択した輪郭に対してのみ適用されます。同一部品が複数個ネスティングされている場合でも、選択した輪郭に対してのみ適用されます。
※入射位置を[入射移動]機能で移動する場合、入射は固定されます。入射が固定されるとネスティングされる角度によらず常に同じ入射位置を維持するようになります。
操作例
操作方法については、いずれのモードでも同じになります。ここではネスティングモードでの入射移動の操作方法について説明します。
移動させたい入射をクリックして、移動させたい場所までマウスで移動させます。
入射編集 #
個別に入射形状を編集する方法について説明します。
想定される状況
内形に複数輪郭が存在する場合、輪郭毎に個別に入射形状を変更したい
ネスティング後に、隣の部品との位置関係によって、入射形状を変更したい
概要
部品パラメータでは、「外形」「内形」に対して「エッジ」「中央」という合計4パターンの入脱出を設定する事が出来ますが、内形に複数輪郭が存在するような形状の場合、輪郭毎に個別に入射形状を設定する事が出来ません。その為、ここで輪郭毎に入射形状を設定する方法について説明します。
またネスティング後に、隣の部品との位置関係によっては、同一部品でも入射形状を変えたい場合にも本機能を利用する事が出来ます。
使用するコマンド
部品モードで使用するコマンドは「入射編集」になります。
ネスティングモードで使用するコマンドは「入射編集」になります。
ネスティングNCモードで使用するコマンドは「入射編集」になります。
ネスティングモードとネスティングNCモードの「入射編集」コマンドは、同じ挙動になります。
部品モードの「入射編集」コマンドは、該当部品に対して適用されます。設定後にネスティングを行った場合、ネスティングされる全ての該当部品に対して適用されます。
ネスティングモードの「入射編集」コマンドは、選択した輪郭に対してのみ適用されます。同一部品が複数個ネスティングされている場合でも、選択した輪郭に対してのみ適用されます。
操作例
操作方法については、いずれのモードでも同じになります。ここではネスティングモードでの入射編集の操作方法について説明します。

入射位置の固定 #
個別に入射位置を固定する方法について説明します。
想定される状況
輪郭毎に入射位置を固定するかどうかを決めたい
※ 入射位置の「固定」とはSigmaNESTでは、部品の回転によって入射位置が相対位置を保持するかどうかを表しています。
固定する:部品が回転した時に、入射位置が回転に追随して移動する(輪郭に対しての入射位置は不変)
固定しない:部品が回転した時に、入射位置が回転に追随しない(輪郭に対しての入射位置は可変)
概要
部品パラメータ内で全ての輪郭に対して、入射位置を固定にするかどうかを指定する事が出来るが、各輪郭に対して、個別に指定する事が出来ない。
ここでは各輪郭に対して、個別に指定する方法について説明します。
使用するコマンド
使用するコマンドは「固定入射設定」「固定入射の削除」になります。
操作例
固定する場合は「固定入射設定」コマンドを利用します。
固定されている入射位置を、個別に固定解除する場合は「固定入射の削除」コマンドを利用します。
「固定入射設定」コマンドを選択
※ 「固定入射の削除」コマンドについても同様の操作フローになります。
特殊入射 #
特殊入射についての説明をします。
想定される状況
入射パラメータでは作成出来ない入射形状を割り当てたい
概要
入射の標準パラメータでは、直線と円弧の組み合わせで、最大2要素までの入射形状しか作成が出来ない。
3要素以上の入射形状や2要素の組み合わせでも作成出来ない特殊な形状を入射に割り当てたい場合に、本機能を利用します。
※ 特殊入射および特殊脱出については、予め形状を登録しておく必要があります。
特殊入射形状の登録については、基本的にはシグマテックジャパンで行います。事前にカスタマイズ項目として要望のあった形状をシグマテックジャパンで作成&登録を行います。登録した形状のみ使用する事が出来ます。
もしくは特殊入射作成に特化した教育を受けていただければ、ユーザ側で登録を行う事も可能です。詳しくはシグマテックジャパンサポートセンターまたは営業担当にご確認下さい。
使用するコマンド
部品モードで使用するコマンドは「ユーザ入脱出追加」になります。
ネスティングモードで使用するコマンドは「ユーザ入脱出」になります。
操作例
操作方法については、いずれのモードでも同じになります。ここでは部品モードでの特殊入射の設定方法について説明します。
パラメータ画面で「標準入射として利用」にチェックを入れると、入射リストに追加され、入射編集のパラメータ画面から特殊入射を割り当てる事も出来る様になります。
※ 特殊脱出についても同様の操作フローになります。
入射の作図 #
入射形状を自身で作図する方法について説明します。
想定される状況
通常の入射タイプにはない、特殊な形状の入射を使用したい
特殊な形状だが、繰り返し使う訳ではなく、1回限りしか使わない(繰り返し使う場合は、特殊入射を利用)
テスト切断の為に、色々な形状の入射を使いたい
概要
CAD画面で作図したものを、部品化の際に、それらの要素に対して入射または脱出として割り当てる事が出来ます。
使用するコマンド
コマンドはCAD機能を利用します。
操作例
同様に脱出に割り当てる事も出来ます。
割り当てが終わったらジオメトリ編集画面を閉じます。
指定した要素を入脱出として割り当てる事が出来ました。
要素点挿入などの機能を利用したフリーハンドでの設定 #
[ネスティング画面での入射を延長する方法について説明します。
想定される状況
部品をネスティング後に、隣の部品と近接しているのでピアス位置を空間が確保出来る場所まで延長したい
ガスなどで部品に割り当てられている入射長だけだと短過ぎるので、長さを確保したい
概要
通常入射を延長する場合は、入射形状の変更扱いになる為、入射編集コマンドを利用して入射の調整を行う事になります。
入射編集コマンドは数値入力の為、パラメータ画面の段階では実際にどういう結果になるのか想像しながら数値入力を行う必要があります。
実際に数値を変更してみて、ネスティング画面でどのように変わったのか確認して、想定と違っていた場合は、再度入射編集画面で数値を変更して、というように、トライ&エラーを繰り返して理想に近づけていく事になります。
入射編集コマンドで時間を掛けて入射形状を変更する事は出来ますが、通常はトライ&エラーを繰り返す為に時間が掛かります。ここではネスティング画面上で簡単に入射を延長させる方法について説明を行います。
使用するコマンド
[NC編集]グループの「トグルフレーム」「送り要素挿入」「送り点移動」を使用します。
・操作例
入射禁止領域の設定 #
[部品モード]タブにある[入射許可]/[入射禁止]という機能を利用することで部品の各輪郭に対して、入射を禁止する領域を設定することができます。
詳しくは、以下のページをご覧ください。