データフロー -データの視覚化、活用について-

データフロー -データの視覚化、活用について-

ソフトウェア・スイートにより、データを有効な情報に変換する作業が簡素化されます。

私たちはデジタル世界に生きており、製造業も例外ではありません。競争力を維持するために業界内の企業は自動化、インダストリー4.0、およびデータの収集と分析を必要とするデジタル戦略を取り入れています。この情報を活用することで、業務を合理化、投資の最大化、持続的な改善を生み出すことができます。一方で製造業者がどのようにして正しい情報を特定してアクセスするのでしょうか?またデータをどのように活用すればよいのでしょうか。

この問題を解決するためにSigmaNESTソフトウェアスイートは、重要なデータを実用的なデータに変換し、コミュニケーションのギャップを埋め、ワークフロー管理を変革するのに役立っています。データ活用について、SigmaNESTのプロダクトオーナーであるダコタ・ベアード氏にインタビューしました。

多くの製造業者は、自動化を活用していると考えてよろしいでしょうか。

その通りです。OEM、製造工場、ジョブショップ、金属サービスセンターのいずれであっても、現代の製造業はますます自動化され、データに依存するようになっています。

データが増えればメリットもありますが、すぐに圧倒されてしまいます。重要なのは、関連性のあるデータを抽出し、ワークフローを最適化するための有益な情報に変換することです。したがって、プロセス、コミュニケーション、意思決定するためのデータが適切で正確であることが重要です。

素晴らしい指摘ですね。有益な情報とは具体的にどういう意味ですか?

データを理解しやすい形でアクセスできるようにすることです。データは透明性があり、上流から下流まで簡単にアクセスできる必要があります。例えば、SigmaNESTソフトウェアスイートの一部である「Shop Manager」を使用することで、監督者や管理者は、作業の進捗状況や予定されている実行日、出荷日などをすぐに把握し、業務を適切に管理するための情報を得ることができます。

Shop Managerは工場の作業を管理するものですか?

はい。「Shop Manager」は、工場や業務全体の高レベルな視点を提供する管理ツールです。指定した期間の作業をチャート化したり、特定の顧客に焦点を当てた表示が可能です。要するに、データを実用的な情報に変えることで、適切なスケジューリングが立てられます。

ほかにも指定した期間における業務の勝敗比率や、見積り担当者ごとの勝敗比率を表示するダッシュボードがあります。また、材料や厚さごとのスクラップ率や販売重量を表示するダッシュボードもあります。

SigmaNESTソフトの一つであるSimTransはどのように関わっているのでしょうか?

SimTransは、金額、作業指示書、在庫、部品表、ファイルなどの製造取引を集中管理します。SimTransは、SigmaNESTのCAD/CAMソフトウェアと外部のERP/MRPソフトウェアをつなぐコネクタとして機能します。

これにより、当社のシステムと外部システムが通信し、在庫や作業指示などのデータをやり取りできるようになります。SigmaNESTや当社のデータベースと連携するための様々な自動化ツールが備わっています。

良さそうですね。しかし、なぜERP/MRPソリューションを使わないのですか?

SigmaNESTは、多くのERP/MRPソリューションにおけるネスティングとプログラミングの部分を補完します。これらのシステムは切断機を制御していないため、私たちがその部分で活用できます。

SimTransは、ERP/MRPソフトウェアと連携して、生産に関するデータのやり取りをすることができます。また製造業のお客様向けに、多くのERP/MRPソフトウェアのオプションを置き換えることができるシステムソフトウェアツールを持っています。

ほとんどの中小企業にとって最も合理的なアプローチは、ERP/MRPソフトウェアとネスティングソフトウェアを完全に統合し、複数のシステムからデータを交換する必要がない状態にすることです。これは私たちが提供するソリューションの一つです。

本格的なMRPを必要としない中小企業にとって、SimTransは素晴らしい選択肢とお考えですか?

SimTransは、既存のERP/MRPソフトウェアが気に入っていて、SigmaNESTソフトウェアをそのERP/MRPと統合したい場合に最適なソリューションです。ERP/MRPからSigmaNESTにデータを取り込み、ネスティング工程を効率化するのに役立ちます。

もしERP/MRPや管理ソフトウェアの導入を検討している場合、当社の「Connected Shop」が最適です。このソフトウェアはCRM、見積り、ネスティング、生産管理、スケジューリング、購買、請求書発行、納品など、すべてを1つのソフトウェアで実現します。

労働力不足や生産に悩むメーカーにとって解決策になりそうですね。

その通りです。製造業は依然として人手不足のままです。労働者がより迅速に生産性を向上させる必要があるため、トレーニングにかける時間が少なくなっています。私たちのソフトウェアは、情報をすぐに利用できるようにすることで、そのギャップを埋め、状況把握するための労力を割く必要がなくなり、情報を探し回る人も少なくなります。

典型的な導入プロセスはどのようなものですか?

SimTransは、IT部門や技術に詳しい人によって設定やサポートが必要です。しかし一度設定が完了すれば、あとは実行するだけです。何をしたいかを指示すれば、その通りに実行します。SigmaNEST 24では、実装はユーザーにとってわかりやすく、カスタマイズも容易になっています。

「Connected Shop」は、お客様とプロジェクトマネージャーを結び、ビジネス全体を把握する最適なワークフローを提供します。

SigmaNESTは新しい機能を提供しています。詳しく教えてください。

SigmaNESTの最新リリースでは、お客様に喜んでいただける新機能がたくさんあります。NCプログラミングでは、部品単位で切断順を設定保存する機能を導入しました。これは、全ての部品に一般的なネスト単位の切断順を強制するのではなく、部品単位で切断順を制御する柔軟性を持たせることができます。

パンチングユーザー向けには、HD-SuperNestのパンチツール認識のサポートを改善し、お客様が当社の最も強力な自動ネスティングエンジンをより活用できるようにしました。またベンドプログラミングソフトであるSigmaBend APに新しいインポートオプションを追加し、SigmaNESTとよりシームレスに統合できるようになりました。

最後に、「SigmaTube SW」のユーザーには、新しい見積り、ジョブ、在庫システムを導入し、「Load Manager」と「Sigma Schedule」と完全な統合を提供するほか、機械のプログラムの追跡、更新のための「Tube Feedback」アプリケーションも導入されます。

最後の質問です。SigmaNESTは業界のリーダーとして認められていますが、来年はどのような展開が期待できますか?

SigmaNESTは常にお客様を第一に考える会社であり、今年は特に導入プロセスの改善に力を入れ、お客様が業務でスムーズに稼働できるように改善する予定です。

もちろん、さまざまなエキサイティングな新機能も搭載する予定ですが、ソフトウェアにおいて見落とされがちな、円滑な活用においての改善に注意を払っています。

この記事はFABショップマガジン2024年4月号に掲載されたものです。
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Hiroki Shiozawa

岡山を拠点に技術支援をしています。3DCADCAMのサポート支援、管理ソフトのシステム開発の経験を積み、シグマテックでは8年目になります。主にシグマネストのカスタマイズ開発、サポート、導入教育を担当しています。週末は子供と公園やキャンプに行って楽しんでいます。